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Visualized Nietzche at MozFest 2022

In March 2020, the Sugimotogumi, our zine publishing group was presented our zine “Visualized Nietzsche” at #MozFest Virtual Zine Exhibition.

This zine is an excerpted version of Part I, with notes in English.

https://schedule.mozillafestival.org/session/REZDJD-1

Zine cover

MozFest Zine Fair!
https://schedule.mozillafestival.org/session/GTVWQG-1

I was invited by @kiwakosakamoto, whom I met at SFPC in Yamaguchi.

ソーシャルな可視化 2022年度「ネットワーク演習II」オンライン成果集

2022年度のネットワーク演習IIでは、パーソナルな可視化、ソーシャルな可視化に取り組みました。前半のパーソナルな可視化は手書きでZINEにまとめました。

ここでは後半課題の最終成果物をご紹介します。制作には、JavaScriptやMarkdownを書いて共有できるノートブックサービスObservableとJavaScriptライブラリのD3.jsを利用しました。制作期間は2ヶ月ほどです。

受講生にはデータジャーナリストになったつもりで、関心ある社会的なテーマを設定し、データを集め、データ可視化をふくむ記事を制作してもらいました。調査・分析は十分とはいえないものもありますが、それぞれが、わかりやすい「見せ方」「伝え方」を追求しています。

完成前のタイミングで、ゲスト講師としてスマートニュースの荻原和樹さんをお招きしました。荻原さんにそれぞれ講評コメントをいただいたことで、ブラッシュアップにつながりました。ありがとうとざいました。

授業の概要

開講時期:2022年後期(最初の数回以外はオンライン)
授業科目:ネットワーク演習II・実習II
東京都立大学システムデザイン学部インダストリアルアート学科
担当教員:杉本達應

以下、成果の紹介です。サムネイルをクリックすると各記事にとべます。

from City to Airport 都市から空港へ

全国各地の空港と都市のアクセス状況を見せています。都市圏の規模や便数などの要素も見れるとより面白くなりそうです。

Why are the strongest schools always the strongest?

女子高校バスケットボールの強豪校はなぜ強いのか。10年間にわたるデータを地道に調べ上げています。強い選手がいるだけでは、上位をキープできないことが明らかになっています。

外来生物の被害度、知名度などに相関はあるのか。

外来の動植物の被害度や知名度などを組み合わてみて相関を見たもの。データが少なくて作るのに苦労したようです。

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日本の花火文化はどのように広がったのか?

全国各地の花火大会の歴史や観客数などを見ています。歴史ある花火の町は全国にありますが、都道府県での色分けだけでは十分に伝えきれていないのが惜しいです。

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政府の10万円給付について考える 一律所得制限に注目して

2021年度、政府の子育て世帯への臨時特別給付金について、所得制限への批判の声がありました。都市部と地方の所得の違いが不満の要因のひとつだと考えられます。

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なぜ人々の新聞離れは止まらないのか?

読めと言われても若者は新聞を読まなくなりました。世代間の隔たりが明らかに見えます。

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デジタルメディア芸術分野における地域格差とは?

ゲームやアニメーションを学べる大学は全国各地にありますが、就職先は都市圏に集中していると指摘しています。業種によっては、こうした地域の偏りが大きいことがわかります。

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VTuber_Music 推しの再生回数はなぜ伸びないのか?

Vチューバーの「歌ってみた」動画の投稿タイミング、再生数、いいね数、コメント数などを丹念に調べたユニークな調査です。所属事務所による傾向の違いなどが読み取れます。

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日本の老人福祉施設は高齢化社会に追いついているのだろうか?

家族の介護が必要になったとき、調べることになる福祉施設について、その数が十分なのか、費用がいくらかかるのか、具体的な地域に絞って調査しています。

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以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。

『Code as Creative Medium』日本語版が出ました

2022年1月25日、『Code as Creative Medium』の日本語版がビー・エヌ・エヌから発売されました。アートやデザインの分野でのプログラミング教育をテーマに、カリキュラムや教育方法を構築する参考となるための学習課題や教育者へのインタビューなどから構成されています。多くの学習課題や作品例を見ることができ、教育者の貴重な体験談を読むことができます。プログラミングの「教育」にフォーカスし、技法書ではないのでプログラミング言語のコードは登場しません。

http://www.bnn.co.jp/books/11411/

杉本は原書インタビューに寄稿し、共同翻訳者としてもこの本に関わりました。

日本語版発売を記念して、杉本の視点から本書を紹介します。

インタビューから刊行まで

原著者のテガ・ブレインさんとのZoomインタビューに協力したのは、2020年4月中旬のことでした。接続先のニューヨークはパンデミックの真っ最中。日本も緊急事態宣言のなか、新年度の授業をオンラインで行うための準備に追われている頃でした。すでに原書の制作は進んでいたようですが、今おなじ本をつくれば、コロナ禍への対応やリモート授業についての話題が入ったでしょう。

その翌年の2021年2月には原書が刊行され、さらに1年後の2022年1月に日本語版が刊行されました。かなり早く邦訳が出たのではないかとおもいます。

翻訳

ほかの翻訳者は、米田研一さんと澤村正樹さんです。米田さんは、クリエイティブコーダーです。澤村さんとは、『Generative Design』の日本語版でもご一緒しました。杉本は、第3章インタビューの翻訳を担当したため、自分のぎこちない英語を、さらにぎこちない日本語へと翻訳するという奇妙な経験をすることになりました。第1部、第2部の学習課題やエクササイズには、膨大な参照資料があるため、翻訳にあたった米田さんと澤村さんのお二人はたいへんな労力を注がれたこととおもいます。

原著者のゴラン・レヴィンさんとテガ・ブレインさんとは、データのやりとりで連絡をとりあうことがあり、親切に対応していただきました。感謝します。

日本語版オリジナルコンテンツ

ビー・エヌ・エヌ編集者の村田純一さんは、制作を進行しながら、日本語版のオリジナルコンテンツをあっという間につくりあげました。日本でこの分野の教育にあたられている方々です。五十嵐悠紀、鹿野護、久保田晃弘、小林茂、城一裕、高尾俊介、田所淳、玉城絵美、橋田朋子、古堅真彦、米田研一、脇田玲。

教育者たちの言葉

本書でもっとも印象に残るのは、第3部インタビューの教育者たちの言葉です。所属している組織によって状況は違いますが、みな口を同じくして学生たちの恐怖心を取り除くことの大切さを語っています。また教師が抱える不安も吐露されています。「教室運営のテクニック」のセクションには、彼らがあみだした授業を円滑に進めるための工夫がたくさん紹介されています。わたしも自分の授業でいくつか取り入れています。オンラインコースでもいろんなことが学べる現在、教育者にはたんなる知識伝達者以上の役割が求められているでしょう。

学生は、どんな宿題よりも、あなたの優しさをずっと覚えているでしょう。
──ホリー・オードウェイ

学習課題の起源

本書には「学習課題の起源」というセクションがあり、ぜひ注目してほしいです。英語圏に偏ってはいますが、アート・デザイン系のプログラミング教育の系譜がたどられています。どちらかと言えば標準化に向かう理工系のカリキュラムとは異なり、アート・デザイン系の課題には、前の世代の教育者からの影響が見られたり、創作者としての発想をベースにしていたりと、やや属人的な性質がありバリエーションも豊かです。

このセクションでは、そうした学習課題やシラバスが消え去っていることについて問題提起しています。課題がもとになって素敵な作品ができることはよくあります。偉大な作品は美術館などでアーカイブされます。しかし一方で、それを生み出した教育内容や課題は残っておらず、残そうとする努力も払われていません。インターネット上のコンテンツも、年月がたてばたやすく失われてしまいます。たった数十年前のことすらたどれないのは、この分野にとっては大きな損失です。本書は紙に定着された一つの記録として貴重ですが、これ以外の記録がなかったことになってはいけません。わたしたち教育者ひとりひとりが活動内容を保存しておく必要があることを教えられました。

英語版との違い

めずらしい横長の判型は、日本語版でも踏襲されています(普通の本よりもコストがかかるそうです)。なお原書のレイアウトは、スクリプトで生成されていて、MarkDownで書かれた原稿から印刷用のデータを生成しています。

ただ日本語版のカバーは、英語版とちょっと違います。原書をお持ちのかたは、ぜひ見比べてみてください。カバーのイメージは、アルゼンチン出身のアーティストManolo Gamboa Naonの作品です。表紙は英語版と同じように見えますが、微妙に違うバージョンが使われています。裏表紙には、英語版とは異なる作品が使われています。今後、別の言語版が登場したら、同じように少しずつ表紙が変わっていくかもしれません。

関連リンク

Processing開発者のケイシー・リースによる序文が公開されています。

https://note.com/bnn_mag/n/n9d5ab560ee1a

本書のサポートサイトには、本文中に登場するすべてのURLリンクが掲載されています。これを見るだけでも膨大な資料にあたっていることがわかります。整理し公開していただいた村田さんの心意気に感激です。

http://www.bnn.co.jp/specially/cacm-jp/

エクササイズの作例が掲載されているGitHubリポジトリです。

https://github.com/CodeAsCreativeMedium/exercises

書誌情報

ゴラン・レヴィン、テガ・ブレイン著、澤村正樹・杉本達應・米田研一訳,2022『Code as Creative Medium[コード・アズ・クリエイティブ・メディウム]―創造的なプログラミング教育のための実践ガイドブック』ビー・エヌ・エヌ.
編集:村田純一/デザイン:白川桃子

Amazonページ

BNN直販ページ

https://bnn.thebase.in/items/57240186

大学1年生がはじめてつくる手書きのZine 2021年版

昨年度に引き続き、大学1年生対象にZine制作の科目を実施しました。

自分の関心でテーマを決めて、すべて手書きのZineをひとり1冊つくりました。2021年度も新型コロナウイルス感染症の影響で、オンライン授業中心で実施しました。序盤数回と最終回だけは対面でできたので、最終回に集合写真が撮れました。

テーマも内容もクオリティの高い成果物ができました。立ち読みサイトも公開しています。ぜひご覧ください!

ZINESTAND 2021 sugimototatsuo.github.io

2021年度前期 教養基礎科目「基礎ゼミナール」
テーマ:「自分と社会を振りかえるZineの編集デザイン」
担当教員:杉本達應(東京都立大学システムデザイン学部)

mt world(おおつか はるの)

カモ井加工紙が販売する、マスキングテープ『mt』の図鑑です。mtコレクターが、mtのデザイン・色彩に加え、使い方や専門店等を簡単に紹介しています。基本的なことから、ファンだからこそ知っている情報まで3分で眺められるようにまとめました。マスキングテープをよく知らない方やmtに興味がある方におすすめします。皆さんに、mtの魅力が伝われば幸いです。

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DOCCHI SUKI?(村永実里)

日本のメイクと韓国のメイク、どっちが好きですか?…そんなこと言われてもいったい何が違うの?このzineでは、本物のコスメを用いたイラストで、日韓のメイクの違いを筆者なりに比較しました。アイシャドウの冊子を開いて、それぞれの違いを感じてみてください。

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日本語の達人のにほんご(はりおあやの)

広告のキャッチコピーってそんなにじっくり見ることはないと思います。でも、よーくみると、どれもこれもとっても魅力的なんです。日常の中に潜むそんな魅力をぜひたくさんの人と共有したくてこのzineをつくりました。楽しんでいただけたらうれしいです。

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コクヨについての本(KIMURA)

ゆかいな「コクヨのキャンパスノートちゃん」と一緒に、コクヨの文房具7種類を見てみよう!カタログとは一味違った冊子だよ!見たことある文房具はあるかな?これを機に覚えていってね!そしてぜひキャンパスノートを買ってね!買うんだよ!byコクヨのキャンパスノートちゃん

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麺食いで御免〜いらっしゃい!〜(ながのきょうか)
いらっしゃい!ラーメン好きが熱意を込めて作り上げた激アツのzineです。ラーメンを好きな人もそうでない人も楽しめる濃い内容になってます。少しでも多くの人に、ラーメンの興味を持っていただけたら幸いです。ドンとこい!!!

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新幹線みらい号未来行き(はやぶさ のぞみ)

主に2000年以降の新幹線車両の進化について、個人的な見解も含めてまとめたZineです。製本テープを全周ホロに見立てたり、駅名標の意匠を取り入れたりして工夫しました。新幹線のイラストは、SNSで見たことはあったのですが、実際に自分で描くのは初めてだったので、少し下手な絵になってしまったかもしれません。最後のページでは、ポスト・コロナ時代の新幹線に対する意見も書いているので、ぜひ読んでみてください!

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サツマイモ〜美容と健康のエキスパート〜(ふくもとりりこ)

甘いだけが取り柄じゃない、そんなサツマイモの本性に迫ります。この一冊にサツマイモの魅力を凝縮させました。サツマイモが好きなあなたはもちろん、みなさんでお芋ブームを巻き起こしましょう。少しでも多くの方にサツマイモを好きになってもらえれば幸いです!

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後味の悪い映画(川口結子)

見た後にモヤモヤが残る…そんな「後味の悪い映画」をこよなく愛するおじさん、通称:胸糞じいが「後味の悪い映画」の魅力を案内してくれます。映画好きなあなたも、そうで無いあなたも、少し違った角度から映画の世界に足を踏み入れてみては…?

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ふるうつさんど(土屋志野)

フルーツサンドは見た目よし味よしの最強のたべものである(「フルーツサンドとは」より)。人々が視覚的にフルーツサンドをたのしむためのzine。紙の種類や画材の違いを感じつつ、手書きならではの質感をたのしんで。

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そこにいたひと観察日記(きたはらあいこ)

6月から7月にかけて人の洋服の観察をしてみました。パッとみてビビッときた人を取り上げた、完全に私の好みからできているzineです。万人受けはしないと思いますが、好みの服に出会ったときの自分の心情をそのまま書いているので臨場感あふれる、スラスラ読めるものになっていると思います!人の日記を読みたい方はぜひ。

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キッコーマンの豆乳(きんそな)

これは貴方にキッコーマンの豆乳を好きになってもらうために作ったキッコーマンの豆乳大図鑑です。貴方もお気に入りのキッコーマンの豆乳を見つけて一緒に豆乳ライフを送りませんか?(私は決してキッコーマン社の回し者ではありません笑)

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ALOHA, E KOMO MAI(もろずみ わかな)

私は南の島が好きです。青い海が好きです。青い空が好きです。やわらかい空気が好きです。そんな私の好きがハワイには溢れていました。このZINEには私のハワイ旅行が記録されています。ハワイの魅力を少しでも感じていただけたら嬉しいです。

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【実況】ゲーム実況者今昔 part1(大内日菜子)

ゲーム実況。見たことがない方も多いと思いますが、きっとYouTubeは知っているはずです。これは古参ヅラした私がニコニコ動画に上げられたかつてのゲーム実況と、YouTubeにある今のゲーム実況を比べたものです。見るだけで変化が見て取れるはず。驚くべき変化をぜひお楽しみください…

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konbini matca book(鈴木千裕)

数あるコンビニスイーツのなかでも多くの人が愛する抹茶のスイーツたちを集めました。手に取ってぜひコンビニで手軽に楽しめる抹茶スイーツに魅了されてみてください。たくさんのイラストで眺めて楽しい!美味しい!そんな気持ちになれるzineです。

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FIRST PENGUIN(中島祥奈)

水族館の人気者・ペンギンと言えば、氷の上をよちよち歩く姿を思い浮かべる人は多いですよね。しかし、ペンギンがいるのは寒いところだけではないんです!この本を読めば、あなたの知らなかったペンギンに出会えるはず。ペンギンの世界に一歩足を踏み入れてみませんか?ペンギンたちに会いに行きたくなる、ペンギンの入門的ZINEです。

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4分間の旅に出よう〜NEWSの創る4つの世界〜(中村莉緒)

こんにちは!皆さんはNEWSについてどのくらい知っているでしょうか?どんどん人数が減ってる?歌がうまい?…そんなもんじゃないんです!!このZINEでは2017年から2021年にかけて行われていた特大プロジェクトNEWSの4部作の世界へ皆さんを案内します。一度入ったらなかなか抜け出すことのできないNEWSの世界、ぜひ一度体感してみては?

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あおはる(かじつくし)

皆さんは、少女漫画を読んだことがありますか?もしかしたら、男性や社会人の方など、興味はあるけど手に取りにくいという人もいるかもしれません。しかし、最近の少女漫画は、恋愛以外にも様々な要素が詰め込まれていて、老若男女問わず楽しめるものになっています。そんな少女漫画の魅力を伝えるZineです!これを読んで青春(あおはる)に戻りませんか?

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もも?(うのふうか)

もも‥‥?そうです、ただの桃ではありません。桃太郎電鉄です!!昔から大人気の桃鉄ですが、私のZINEでは私が実際に持っていてプレーしたことがある、2020年に発売された令和版桃鉄について書きました。本のデザインの工夫、キャラ絵に力を入れたので、ぜひ見てください!

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ラグビーはやわかりGUIDE BOOK(ばんばたいせい)

2年前のW杯の影響などで名前ぐらいは知っているけどルールも難しそうだし…と観戦を敬遠されがちなスポーツ、ラグビー。そのラグビーについてわかりやすくレクチャーし、これを読み終わった頃にはみなさんがラグビー観戦を楽しめるようになることを目的として、現役大学生プレイヤーがラグビー愛をもって制作したzineとなっております。暖かい心でご覧になって頂けるとうれしいです。

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おいしい!楽しい!南大沢(はじめん)

お洒落の街、南大沢。駅前に広がるアウトレットパークやレストランの数々が有名です。普段多くの人々で賑わっていますが、実は駅前周辺はもちろん少し離れた場所にもまだまだたくさんの魅力があるんです!!学生にはうれしい安くてお得な飲食店、ちょっぴり贅沢でインスタ映え間違いなしの喫茶店、意外と知らない隠れ家まで!?全ページ手書きのイラストと一緒に盛りだくさんの魅力をご紹介いたします!!

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あの音(平川詩織)

イエッセルさんの「おもちゃの兵隊の行進」という曲を知っていますか?「???」となっているそこのあなたも、絶対知ってるはず。「キューピー3分クッキング」のテーマ曲です。そう、あの音です。このZINEでは曲名は知らないけど聴いたことのあるクラシック曲を紹介します。読んだらきっと「あ~あれかぁ!」となるはず!!

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知ってほしい ブルーナとミッフィーのひみつ(よしだみひろ)

ミッフィーがだいすきな著者が、みんなが知っているキャラクター、ミッフィーとその作者のディック・ブルーナについてぜひ知ってほしい!ということを詰めこみました。こだわりポイントがたくさんあるので見てもらえると嬉しいです。

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この境界線の向こう、底なき沼の「-」(ぷちまり)

「推し」という沼にハマったことはありますか?このzineでは宇宙一深い沼、K-POPグループ「ENHYPEN」を紹介します。K-POPを言語を理由に避けている人、もったいないです!今から私が視覚的、聴覚的、触覚的にK-POPの世界に連れ込みます!QRを読み取れば、もうそこはENHYPENの沼。さあ私と一緒にこの深い沼にハマりませんか?

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テレビからのおはよ(森早苗)

このzineはeテレで放送されている子供番組を紹介するものです。小さな頃よくみていた子供番組の数々。もう見ることはないと思っていた番組たちには、大人になった今見るからこそ気づける魅力が詰まっています。私は大学生になった今でも子供番組が大好きで、そんな私からのおすすめポイントもたくさん盛りこみました。いつもの朝の時間、みなさんもたまにはニュースでなくeテレにチャンネルを合わせてみてはどうでしょうか?

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以上、24冊の紹介でした!

Kirk, Andy,黒川利明訳,2021,『データビジュアライゼーション ―データ駆動型デザインガイド―』朝倉書店.

版元の朝倉書店からご恵投いただきました。

『データビジュアライゼーション』は、Andy KirkのData Visualization第2版の邦訳です。本書は、特定のツールに依存せず、データ可視化における技術やプロセスに重点を置いています。約270ページ、フルカラーです。
https://www.asakura.co.jp/books/isbn/978-4-254-10293-2/

Andy Kirkはイギリスのデータ可視化の実務家でトレーナーです。彼のサイトは、データ可視化プロジェクトの好事例を定期的に紹介していて参考になります。
https://www.visualisingdata.com/

以前、彼のブログ投稿を翻訳して紹介したことがあります。

2016年前半のビジュアライゼーション10選
https://lab.sugimototatsuo.com/2016/08/10-significant-visualisation-developments-january-june-2016/

本書の特徴を3つとりあげます。

ひとつ目は、多くのチャートを分類したカタログ(第6章)があることです。棒グラフから方眼地図まで49種のチャートを5つのカテゴリで紹介しています。あらゆるチャートを網羅しているわけではありませんが、これを眺めるだけでいろんなアイディアが浮かんできます。

チャートの分類(杉本作成)

ふたつ目は、データ可視化プロジェクトにおける要綱作成、データ処理、編集的思考をまとめていることです(第2部)。この内容は、とくにメディアとしてデータ可視化を公開する方にとって力強い指針となりそうです。

みっつ目は、ページのところどころに、数多くの実務家や研究者の言葉が掲載されているところです。短いテキストなので警句集のように読むこともできるでしょう。人名で検索すると、さらに背景情報を得られます。ひとつだけ紹介しましょう。

「すべてに理由がなければならない」。
グラフィックデザイナーとして私が学んだ原則はデータ可視化にも当てはまります。
本質的に、すべてが合理的に説明され、なぜデザイン/ビジュアライゼーションでそうなっているのか、そうなっていないのかを示すロジックがなければなりません。

Stefanie Posavec

【目次】
日本語版によせて
はじめに
謝辞
著者紹介

第I部 基礎
1章 データ可視化の定義
データ可視化とは何か/相違と特徴/まとめ
2章 可視化デザインプロセス
デザインプロセス/デザイン原則/まとめ

第II部 背後の思考
3章 要綱を作成する
プロジェクトの文脈を定義する/プロジェクトのビジョンを確立する/まとめ
4章 データの処理
データ取得/データ検査/データ変換/データ探索/まとめ
5章 編集的思考の確立
編集的思考とは何か/編集的思考の影響/まとめ

第III部 デザインソリューションの開発
6章 データ表現
ビジュアル・エンコーディングとチャート/影響要因と考慮点/まとめ
7章 インタラクティブ機能
インタラクティブな諸機能/影響要因と考慮点/まとめ
8章 注釈
注釈機能/影響要因と考慮点/まとめ
9章 色
色モデルの概要/色のフィーチャー/影響要因と考慮点/まとめ
10章 構成
構成のフィーチャー/影響要因と考慮点/まとめ

エピローグ
参考文献
訳者あとがき
索引

Kirk, Andy,黒川利明訳,2021,『データビジュアライゼーション ―データ駆動型デザインガイド―』朝倉書店.[ISBN: 9784254102932] https://amzn.to/3eZTaaX

テック・ジン『データビジュアリスト宣言』をつくりました

このたび、流浪の編集部「すぎもと組」は、3冊目のテック・ジンとなる『データビジュアリスト宣言:Observable/D3.jsではじめるデータ記事発信』をつくりました。

特設ウェブサイトはこちら。

https://data-visualist-manifesto.tumblr.com/

技術書典11で頒布しています。

https://techbookfest.org/product/4641141578268672?productVariantID=5767041485111296

どんな本か

この本で紹介しているのは、JavaScriptやMarkdownが書ける共有ノートブック共有サービスのObservableと、JavaScriptのライブラリD3.jsです。データからビジュアルをつくってみたい初学者のためのガイドブックです。そのため本書で取り扱っているのは、棒グラフなどの基本的なチャートです。複雑なデータビジュアライゼーションではありませんが、データセット(CSVやJSONなど)があれば、ちょっとしたスケッチを描くように可視化できるので、ぜひ体験していただきたいです。

データビジュアリストって何?

タイトルにあるデータビジュアリストは、造語です。公開されている統計情報などを分析し可視化した記事をまとめて発信する人のことを意味しています。Observableを使えば、このようなデータ記事を簡単につくることができます。

既刊とのちがい

この本は『ばぶでもわかるおぶざばぶる』の続編にあたります。『ばぶ』本との違いは、次の通りです。

– ローカル開発の解説を省略
– Observableの最新版に対応
– D3.jsの最新版バージョン7に対応
– データ記事発信の心得を追加

今回一緒に作った学生はふたりとも社会的なテーマとデータ可視化の組み合わせに関心をもっていることから、データ記事発信の心得について調べて書いてくれました。

組版トラブル発生

毎回どのように組版するかで悩みますが、今回はCSSで組版できるVivliostyleを使用しました。最初はまったく使い方が分かりませんでしたが、さわっているうちに徐々に理解できました。Markdownから直接PDFが変換できるので便利です。

https://techbookfest.org/product/4671178121674752?productVariantID=6052525503414272

ところが入稿直前におおきなミスに気がつきました。A5判のつもりが、B5判でつくっていたのです。急遽、設定をA5に変えたもののエラーが出てしまいます。判型を変えてしまうと、各ページの細かい調整をすべてやりなおす必要があります。入稿締切が迫っていて、作りなおす時間はとれません。結局、B5判のPDFをA5判に縮小することにしました。それでも塗り足しの幅など調整する必要があり結構大変な作業でした。本文の文字が若干小さめに感じるのはそのせいです。

PDFのプリフライトチェックでページサイズがおかしいことが判明!

共著者の宮崎さん、関口さんに本書制作の感想を書いてもらいましたので紹介します。

「実用的」が難しい(宮崎)

はじめまして。第3章と第4章の執筆を担当しました、宮崎仁美です。杉本先生と本を作らせていただいたのは、今回で2度目になります。今回制作した本は、前回制作した本とは内容も方向性もまったく異なったものになりました。前回の『超ビジュアル訳 ニーチェの詩:p5.jsでうたう「深夜の鐘の歌」』は、いわゆる作品集に近いものです。私自身の趣味(嗜む程度ですが)でもあるp5.jsで思ったように表現しました。非常に楽しかったことをよく覚えています。

『データビジュアリスト宣言』は、「今度は実用的な本を作ってみよう」ということで制作しました。この「実用的」という部分は、私が思っていた以上に考えることが多く、非常に難しかったです。まず、「Observableで記事を作成するときに、どのようなことがすぐにわかると嬉しいだろうか」と考えながら執筆を始めました。しかし書けば書くほど、「この言葉は誤解を招かないだろうか」「本当にこれは正しいのだろうか」「この情報って要るのだろうか」と答えのない問いが沸いてきました。結果、筆が遅くなり、さらに焦って全然書けなくなる、というとても綺麗な負のスパイラルが生まれました。やはり、焦って力が入っているとあまり良い文章が書けないもので、もう少し肩の力を抜いて書いてしまえばよかったな、と今になって反省しています。共同制作者の皆さん、大変ご迷惑をおかけしました。

前回同様、一度も顔を合わせずに制作した本ですので、私はまだ完成した本を手に取ってはいません。今から完成した本に触れるのが楽しみです。私は紙の本の手触りが大好きですし、やはり紙の本は格別だなと思っているので、待ち遠しく思っています。

はじめて本を売ってみた(関口)

はじめまして。関口太樹です。第3章と第5章の執筆、表紙のデザイン、当日の売り子を担当しました。杉本先生と本をつくるのはこれで2度目になります。幸運にも、今回はオフラインの即売会に参加することができました。本の即売会に出店したのは初めてのことだったので、本の制作時のことに加えて、本を実際に売った時の感想をお伝えしたいと思います。

本をつくること〜技術書における書き手のスタンス〜

前回制作した『超ビジュアル訳 ニーチェの詩』は、解説書というよりは作品の作り方を紹介する本でした。それは、サービスや言語について概要を解説するというよりも、こういうコードの書き方をすると、こういう表現が生まれるということを書いた本です。

今回制作した本は、ObservableとD3.jsという、日本ではあまり知名度の高くないサービスやライブラリをこれから使う人のために紹介し、解説する内容でした。なので前回よりも、事実に基づいた文章を書くことが求められます。

しかし、私自身がこれらのものに触れはじめてからまだ日が浅く、文章を書きながら自分自身も初心者であるという感覚がありました。初心者なのに一人前の顔をして、解説を書くのはどうなんだろうか、と戸惑いながら文章を書いていました。初心者である私が正しいことを書けているか、読む人の役に立つだろうか、という悩みがあったのだと思います。

今思えば、もう少し肩の荷をおろして執筆すればよかったです。リアルイベントで他の方が制作した本をいくつか購入しましたが、文章に「私なりに考えたこと」「正確な記述に努めましたが、もしかしたら間違えているかもしれません」といった枕が付いていることが多かったです。これらの本の著者も書かれていることの正しさについては気を使っているのでしょう。ですが、気を使いすぎると書けないので、そこは折り合いをつけて文章を書いたり、本を執筆しているのだと思います。そして、読む方も少なからず、そのことを了解しているんじゃないのかな、とそう思います。そうでないと、同人誌なんて生まれませんよね。

本を売ること〜即売会で販売するということ〜

技術書典11では、コロナ対策のもと、オフラインイベントが開催されました。今回はそこに、出店してお客さんの前で本を並べて、売ってきました。本の即売会に参加したこと自体これが初めてです。

前回の技術書典ではオンラインマーケットだったので、買い手の存在が見えずに、いつの間にか売れていく……というものでした。オフラインイベントでは、買い手の人たちが目の前にいるので、本を売ることの楽しさ、売れることの嬉しさを体で感じました。もちろん、かなり緊張もしましたが。

本の売りかたを当日いろいろと試しました。「本の概要をざっくり説明してあげた方がどんな本か伝わる」、「実際に見せられるものがあったらスマホなどでサービスを見せた方がいい」、「歩いている人は大体上を見ているのでPOPは目線の高さにあった方がいいかも」といったように、自分なりに工夫して学んでいきました。

ただ、そうやって「販売促進行為」をしながら、話しかけることが本を買わせるためのプレッシャーになっていたらなんか嫌だな、とも考えていました。せっかく作った本ですし、杉本先生には出版費用をいつも肩代わりしていただいているため赤字は避けたい、売れてほしいという気持ちはもちろんあります。ただ「本って売る人が稼ぐために売るもの?」とためらう気持ちがちらちらとあらわれていました。

その裏には、読者に対する尊敬と期待があります。本をつくる限りは、何らかの形でその人の役に立ってほしい。消費財として終わらずに、その人が次に何かをするための原動力となってほしい。そういう思いがあります。なので「仕方なく買った」という事態を招くのはやっぱり残念なことだと思います。

それから本そのものに対する畏敬の念もあります。本というものがこれまで歴史上でなしてきたことを思うと、本はそれ自体が尊敬されるべきものだとなんとなく思うのです。私の尊敬する編集者の松岡正剛さんは、『千夜千冊エディション 本から本へ』の後書きに「本は交際である」とタイトルをつけ、「本とは、人類の歴史文化の中で最高無二の知的情報体となってきた柔らかいパッケージである。この連中とはひたすら交際することが一番だ」と述べています。この文章で言われているように、本とは単なるモノとしての消費財ではなく、人間と特殊な関係を結んでいるものである、と私は感じます。なので、本をつくることで本の歴史に関わる限りは、本を粗雑に売るべきではないと思うのです。

だいぶ話が脱線しました。とにかく、本を作って自分の手で読者の人に渡すという行為は、いろいろと感じること、考えなければいけないことが多く、学びの機会になりました。今回も本づくりに関われてよかったです。

目次

第 1 部 入門編
第 1 章  Observable をはじめよう
 Observable とは
 Observable をはじめる
第 2 章  D3.js を使ってみよう
 D3.js とは
 Observable で D3 を使う
 はじめての D3
 D3 vs. jQuery vs. JavaScript
 コミュニティと情報源
第 3 章 基本的なグラフをつくろう
 棒グラフ
 折れ線グラフ
 ドーナツチャート
 散布図
 ヒートマップ
 地図
第 2 部 活用編
第 4 章 デザイン
 こんなときはどんなグラフ?
 見やすい記事のポイント
 色を活用する
 見せ方とミスリード
第 5 章 活用
 データ可視化の構成要素
 データ可視化記事の制作手順
 Observable を使った授業の事例
 ノートブックを公開する前に
第 6 章 データ記事の事例紹介
 データ可視化で見る東京都内の企画展傾向
 日本における子どもの貧困と学力格差
執筆者
おわりに

既刊もどうぞ

すぎもと組の既刊もひきつづき頒布中です。こちらもどうぞよろしくお願いいたします。

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「ネット時代のフォークロア創造」 モバイルコミュニケーション研究会に参加しました

2021年5月15日、オンラインで開催された情報通信学会モバイルコミュニケーション研究会に討論者として参加しました。貴重な事例報告をきく機会をいただきました。研究会のみなさん、ご縁をいただきありがとうございます。

タグチヒトシさん
杉本

アートグループGRINDER-MANのタグチヒトシさんが演出された現代芸能『獅子と仁人』の報告にコメントを寄せました。『獅子と仁人』は、沖縄の獅子舞、音楽、唄、ダンスパフォーマンスに加え、リアルタイムCGが合成されたライブ映像です。新型コロナウイルス感染拡大によって本来の公演は中止されたものの、ストリーミングライブ配信として新たなかたちでの公演が試みられたとのことです。

本作は、現代的な装いの獅子のパフォーマンスなど、見どころの多い作品です。それだけでなく、舞台上を動き回る大胆なカメラワークでライブ配信する意欲的な試みでもあります。2020年、コロナ禍で次々に舞台公演の場が失われていく大きな制約のなか、表現者が新しい見せ方をつかんでいく過程を見ることができ、勇気づけられました。また、テクノロジーを駆使しながらも誇示しない作品構成のバランス感覚にも唸らされました。とくに再撮影版ではCGの要素を減らしていることに感心しました。

沖縄の獅子舞という伝統文化に、現代的な技術が重なることで、あらたな魅力を獲得していました。コロナ禍で伝統文化の継承が危惧されているなか、このような試みで伝統が生き続けていることに注目します。ライブ配信では海外からのアクセスも多かったそうで、地理的な条件にしばられないグローバルな展開が期待できます。

わたしからはタグチさんに、今後の展開についてお訊ねしました。コロナ禍はいつか終息し、パフォーミングアーツの公演は息を吹き返すでしょう。ただし、長期間これまでの公演形態が制限され、ライブ配信が身近になったという大きな変化を存在しなかったことにはできません。今後は、劇場に足を運ぶ人だけでなく、スクリーン越しの観賞を求める人たちも増えていくのではないでしょうか。そのとき、多くの観客と同時に観賞するという体験がどのように変わるのかに興味を抱きました。その体験をデザインする演出家の果たす役割はより重要になりそうです。

もう一人の討論者の藤本憲一さんと司会の伊藤耕太さんからは、お二人とも本作の世界観や読み取れる物語からつぎのような指摘がありました。藤本さんは、本作から、「脱魔術化」(ウェーバー)した合理的社会ではなく、「再魔術化」した多神教的世界を見出したそうです。伊藤さんは、本作から読み取られる物語から、ベンヤミンが「複製技術時代の芸術作品」で論じた礼拝的価値から展示的価値への移行から、再び礼拝的価値へ回帰しているのが興味深いとおっしゃっていました。

今回の研究会がオフライン開催だったら、研究会メンバーの方々をまじえて議論が盛り上がったはずです。それがかなわなかったことは残念でしたが、つぎに直接お会いできる機会を楽しみに待つことにします。

『獅子と仁人』は、再撮影された映像版がVimeoでオンデマンド配信されています。レンタルまたは購入できますので、関心のある方はぜひご覧ください。

Vimeo配信の予告編

The Ancient Lion and Modern Man – 現代芸能『獅子と仁人』 | Facebook


2021年度 第1回モバイルコミュニケーション研究会のお知らせ

テーマ: ネット時代のフォークロア創造〜リアルアイムCGを用いたAR表現を題材に
日時:2021年5月15日(土) 13:00~15:00
場所:オンライン開催
報告者:タグチヒトシ(演出家)
司会:伊藤耕太(マーケティングディレクター、関西大学非常勤講師)
討論者:藤本憲一(武庫川女子大学教授)・杉本達應(東京都立大学准教授)

概要
報告者であるタグチヒトシ氏がコロナ禍において演出を担当した現代芸能『獅子と仁人』(ししとひと)は、身体表現とデジタルテクノロジーの融合による、オンラインでのみ完成する舞台作品かつ映像作品として公演されました。獅子舞、ダンス、生演奏、CG合成によるAR表現がオンラインでリアルタイムに融合し、沖縄から世界への配信を通じて鑑賞する観客は、舞台上に立っているような臨場感の中で、しかも肉眼で見るのよりもリッチな映像として、作品世界を体感することができます。本研究会では、本作を中心としたタグチ氏の実践と、インターネットやデジタル技術や駆使した映像体験で試みるフォークロア(伝承)創造の可能性について議論したいと思います。

(報告者プロフィール)
タグチヒトシ(演出家)
1973年横浜市出身、筑波大学芸術専門学群総合造形学科卒。演出・振付を駆使して生みだすのは「いま・ここ」の身体表現。2008年に株式会社イッカクを設立。現代という時代を創造し、表現と社会の新たなかかわりあいについて、その考察と実践を進めている。文化庁芸術家海外研修でニューヨークに滞在(2016年)。文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品「HERO HEROINE」(2019年)。
『獅子と仁人』は、沖縄県宜野座の創作エイサーLUCKと、アートグループGRINDER-MAN、ビジュアルデザインスタジオWOWのコラボレーションによって、2020年11月に宜野座村文化センターがらまんホールからストリーミング配信にて発表。2020年12月には文化庁芸術文化収益強化事業に採択され、2021年2月に再収録。2021年4月から新版「The Ancient Lion and Modern Man」がVimeo On Demandにてオンデマンド配信中。
https://www.facebook.com/shishitohito/

参加費: 無料
申込方法: 以下のサイトよりお申込みください。

モバイルコミュニケーション研究会|情報通信学会 -JSICR-

インターネットオーディオ番組「都立大1年生の新しい日常」を公開しました

2020年、新型コロナウイルスの感染がひろがり、多くの大学がオンラインの遠隔授業に移行しました。この春入学した大学1年生は、入学式がなくなり、思い描いていた大学生活を送ることができなくなりました。彼らの気持ちを記録しておきたいとおもい、音声を収録したオーディオ番組を制作しました。

パンデミックの草の根アーカイブ

今回の歴史的なパンデミックは、ろいろな形で記録されています。とくに、政府の対応や感染経路、ワクチン開発、経済への影響といった「大きなニュース」は、後に歴史の一部になっていくでしょう。一方、わたしたちの日常生活もそれなりに変化がありました。ただこうした変化は、人びとの記憶には残りますが、やがて風化してしまいます。今回の企画は、放っておくと消えてしまうかもしれない日常レベルの記録を保存する「草の根アーカイブ」です。

普段と異なる「新しい日常」を余儀なくされた大学1年生という当事者の声を保存することで、ささやかながらも「当時の空気感」を思い起こせるきっかけになればとおもいます。

大学1年生にインタビュー

企画者の杉本は、2020年度前期、東京都立大学1年生向けの全学共通科目「基礎ゼミナール」を担当したおかげで、複数学部の1年生とオンラインで出会うことができました。授業終了後の2020年8月下旬、受講生4人の協力を得てオンラインでインタビューしました。学生には番組の趣旨を説明し出演の了解を得ています。

全2回の音声のみのプログラムです。
第1回の回答者は、システム学部インダストリアルアート学科に入学した2人です。
第2回の回答者は、人文社会学部人文学科、健康福祉学部作業療法学科にそれぞれ入学した2人です。

https://anchor.fm/s/54753f74/podcast/rss

オンライン授業のことや、外出自粛の様子、ソーシャルメディアで大学1年生が呼びかけていることついての思いなどを訊ねました。大学入学の前後から生活が変わり、同級生と直接対面できない状況がつづくなか、心身への影響がすくなからずあったことが、声のトーンで伝わってきます。

ところで、オンライン授業の評価はそれほど悪くありませんでした。ただ大学によっては、評価が低いところもあるようです。大学のオンライン授業への批判や不満は、しばしばニュースで取り上げられていました。一方で、それなりに満足していた学生がいたことも残しておきたい記録です。

編集するのに時間がかかってしまい、公開がたいへん遅れてしまいました。もっと構成を工夫したかったのですが力不足です。この記録をできるだけ長期間のこしておいて、後世の聴き手へとつなげていきたいとおもっています。

最後に、協力していただいた学生のみなさん、ありがとうございました。

インターネットオーディオ番組
都立大1年生の新しい日常(全2回)
第1回 23分43秒
第2回 27分33秒
2020年8月収録/2021年3月公開
企画・制作:杉本達應(東京都立大学システムデザイン学部)

『Code as Creative Medium』にインタビュー掲載

このたびご縁がありまして、書籍『Code as Creative Medium』にインタビューが掲載されました。

本書は、コンピュテーショナル・アート・デザインの「教育」に焦点を当てた本です。(1)研究課題、(2)演習問題、(3)インタビューの3部で構成されています。多彩な作品事例の写真が掲載されていて、眺めて楽しめるだけでなく、この領域で教えている人にとっては膨大なリソースの宝庫になっています。

クリエイティブ・コーディングについて特定の技術や技法を扱う書籍は多数出版されています。しかし教育方法に絞った本は初めてではないでしょうか。こうしたコンセプトの本が登場したのは、世界中のアート・デザイン教育の現場で、コンピュテーショナルな演習やカリキュラムが一般化したことを反映しているのでしょう。多くのノウハウを共有することで、この分野の指導者を応援してくれます。本書の著者2人とコントリビューター16人は、著名なアーティストばかり。Golan Levin, Tega Brain, Taeyoon Choi, Zachary Lieberman, Lauren Lee McCarthy, Alison Parrish, Casey Reas, Daniel Shiffman, Jer Thorpなど……。そのなかにわたしも入っているのは単純に驚きですが、とてもうれしいです。

インタビューの部では、下記のトピックについて多くの人が回答しています。それぞれの回答を見るだけで相当勉強になりそうです。

– アーティストやデザイナーにプログラミングを教えること
– 双峰分布クラス(経験者と初心者が混合しているクラス)
– 視点の促し
– 初日
– お気に入りの課題
– うまくいかなかったとき
– 心に残った反応
– 新人教師へのアドバイス

書誌情報
Golan Levin and Tega Brain, 2021, Code as Creative Medium: A Handbook for Computational Art and Design, MIT Press.
https://mitpress.mit.edu/books/code-creative-medium

生き方を問われるデザイン書? 上平崇仁『コ・デザイン──デザインすることをみんなの手に』

potariに寄稿した記事です)

デザインを語らないデザイン書

『コ・デザイン』は、おしゃれな表紙からは想像もできないほど、筆者の熱い信念のこもった本だ。タイトルには「デザイン」とあるが、デザインの専門用語はほとんど登場しない。だれでも平易に読みすすめることができ、同時に深く考えさせられる良書なので、ぜひ多くの人に読んでもらいたい。

本書は、色彩や造形といったいわゆるデザインではなく、デザインと周辺の要素とのつながりをふくめた大きな活動を射程にいれている。多くの利害がからみあう社会の複雑で厄介な問題に対して、わたしたちはどのように取り組んだらよいのか。多くの現場に横たわっている問題に、当事者と専門家が「いっしょにデザインする」ことで対応するのが「コ・デザイン(Co-Design)」のコンセプトだ。Coは「ともに」や「協働して行う」を意味する接頭語だ。こうした「デザイナーや専門家といった限られた人々によってデザインするのではなくて、実際の利用者や利害関係者たちがプロジェクトに積極的にかかわっていく取り組みが世界中で活発になって」(p.88)いる。そのコンセプトを幅広い理論や豊富な事例とともにていねいに解説する本書は、しかしたんなる解説書にとどまらない。驚くことに、読んでいるうちに読者はみずからの生き方(生きるうえでの態度・姿勢)を問われてしまうのだ。

著者の上平崇仁は、専修大学ネットワーク情報学部の教授。一般大学でデザインの専門家として奮闘している尊敬する研究者のお一人だ。本書が目をくばっている領域ははばひろい。おもいつくだけでも、情報デザイン、ワークショップデザイン、ファシリテーション、組織づくり、人類学、民俗学、学習、経営などのキーワードが出てくる。いろいろな領域で活動している人が、それぞれ自身の活動とのつながりや気づきを得られるだろう。

民主主義の本

わたしは本書を「民主主義の本」、「シチズンシップについての本」だと受けとめた。意外に感じられるかもしれないが、読めば納得してもらえるはずだ。本書は、これからの社会のあり方を問い、読者に「シチズンシップ」の獲得をうながしている。ここで本文におそらく登場しない「シチズンシップ」という言葉をあえて持ちだしたのは理由がある。2019年に参加したSFPC集中ワークショップでの体験を思いだしたからだ。

このときのSFPCでは「Citizen Code of Conduct」が掲げられていた。「Code of Conduct」は日本ではよく「行動規範」と訳されている。イベント参加者の規範となる振る舞いを定め、差別やハラスメントを許容しないと謳う共同体のルールを示した文書だ。ただSFPCのそれは一風変わっている。タイトルには「Citizen」(市民)がついていて、さらに「Open [中略] Citizenship」という項目が立てられている。SFPC参加者有志がこの行動規範の日本語訳に取り組んだとき、Citizenshipの訳になやまされた。一般的に「市民権」や「公民権」と訳すようだが、しっくりこない。文脈からここでのシチズンシップとは、権利であるとともに「共同体の成員としての責任をもつ態度」をさしていると理解した。なぜこれほどまでにシチズンシップを重視しているのか。なぜなら、一人ひとりの態度や行動が集まることで、彼ら・彼女らが属する共同体や社会の姿がかたちづくられるからだ。SFPCの行動規範では、多様な人を受け入れること、フレンドリーに接すること、不平等を是正し権力の濫用を食い止めることなど、積極的な行動を促している。

本書『コ・デザイン』を読んでいると、SFPCの「シチズンシップ」が頭をよぎった。つまり本書が描いている社会と人びとのあり方を一言であらわすなら、「シチズンシップ」がぴったりあてはまるとおもったのだ。

いまこそ「デザイン」を再考する

みんなで問題に取り組もうとする『コ・デザイン』は、「今」という時代をくっきりと映しだしている。将来予測が難しい現在、専門家まかせにしたままで世の中は万事うまくいくのだろうか、力をもたない個人はあきらめるしかないのか──そんな疑問をかかえた人が増えているのではないか。コロナ禍のいま、わたしたちの身の回りに「災害ユートピア」のような互恵的な共同体は残念ながら生まれていない。それよりも、見解の相違による論争、行政や専門家への批判、陰謀論など、社会が分断していく光景のほうが目立つ。専門家やエリートへの信頼が以前ほど強力ではなくなったことが背景にあるだろう。それに加えて、わたしたちの社会の階層が硬直化し、普段の生活で多様な人びとと出会う機会を失い、コミュニケーションの回路が断たれてしまったことも原因のひとつではないだろうか。こうした困難な時代に立ち向かうための態度を身につけるために、本書は大いに役立ちそうだ。

ページの端々から筆者の情熱がにじみ出ながらも、書きぶりは抑制的でもある。たとえば、新しい考え方「コ・デザイン」を紹介しながらも、流行り言葉を次々に消費しようとする態度をたしなめる。北欧由来の考え方を輸入するだけでなく、東洋の知恵にも目を向けようといざなう。手法や事例の紹介では大仰に効果を主張することなく、控えめに取り上げる。特定の手法を課題解決の万能ツールとして称揚するのは、「コ・デザイン」の理念とはかみ合わないからだろう。どれも深入りはしていないので、気になったものがあれば深く調べるとよさそうだ。また、多くの学問分野からの引用や世界の「ことわざ」がちりばめられているため、本書の文献リストを起点にしてじっくり学べるようにできている。

「コ・デザイン」の源流のひとつとされる「参加型デザイン」は、1970年代北欧の労働争議を発祥とし、社会民主主義の文化をまとっていたという(p.116)。こうした一部の人の特権的な意思決定にたよるのではなく当事者の権利と平等を指向する活動は、いまや多くの領域でみられる。「コ・デザイン」はいっしょにデザインすることで問題発見・解決にアプローチし、ヨーロッパで台頭しつつある「ミュニシパリズム」は自治的な民主主義を実現しようとする政治的活動だ。ITによる地域課題解決活動の「シビックテック」も、「ともにつくる」を標榜し、公共的な課題解決を図ろうとする。どれも光を当てる角度に違いはあれ、目指す方向がよく似ている。こうした理念はまったく新しく生まれたわけではない。本書が取りあげているように、昔から共同体を運営する知恵として存在していた。

最後に、「コ・デザイン」という言葉は定着するだろうか。本書を読んでいると、「コ・デザイン」という呼び方そのものに固有の価値はないことに気づかされる。もちろん専門用語としての定義や重要度は無視できない。しかし一般には別の用語、たとえば「コ・ワーキング」や「コラボレーション」などと呼ぶこともできるのではないか。外来語をつかわず、日本語で「共同設計」や「共同制作」、たんに「協働」と呼んでもよい。それでも私たちが「コ・デザイン」という用語を選びとるなら、言葉の来歴以上の理由があるはずだ。そこには「デザイン」という言葉のもつ特有の魅力があり、「カタカナの語感の軽さ」(p.79)がある。言いかえれば、「デザイン」と呼ぶとなんだか「かっこいい」のだ。これまで「デザイン」のつく数々の言葉に魅了されてきた私たちは、今こそ「デザイン」という言葉の意味を立ちどまって考えなおすときがきているのではないか。「コ・デザイン」という用語が専門領域を超えて定着するかは未知数だが、本書の熱いエッセンスは一つの用語におさまらずに生きつづけるはずだ。

上平崇仁,2020,『コ・デザイン──デザインすることをみんなの手に』NTT出版.