「データの見える化による地域課題解決ワークショップ」第2回で話題提供しました

2016年11月25日、佐賀大学で開催された「データの見える化による地域課題解決ワークショップ」第2回で、第1回にひきつづき話題提供しました。

Code for Saga(コードフォーサガ) × 佐賀大学
「データの見える化で地域課題を解決しよう」第2回
http://code4saga.org/archives/385

私からは、データビジュアライゼーションのデザイン指針の考え方とツールを紹介しました。

後半のアイデアソンでは、いくつもの「見える化」のアイデアが発表されました。

わたしのスライドはこちらです。
杉本達應,2016,「データビジュアライゼーションのツール」。

Code for Sagaの牛島清豪さんによる活動レポートです。

データの見える化による…ワークショップ第2回目 | Code for Saga

「データの見える化による地域課題解決ワークショップ」第1回で話題提供しました

2016年10月28日、佐賀大学で開催された「データの見える化による地域課題解決ワークショップ」第1回で話題提供しました。

アーバンデータチャレンジ2016キックオフ!
Code for Saga(コードフォーサガ) × 佐賀大学
第10回井戸端会議「データの見える化で地域課題を解決しよう」
http://code4saga.org/archives/366

近年、ビッグデータやオープンデータが増えているのに伴い、その分析や可視化について注目されています。データビジュアライゼーションは、大企業やメディアが制作する大規模なタイプと、個人でも制作できる小規模なタイプに分類できます。個人レベルといっても、D3.jsやE2D3、Tableau Publicなど、フリーで高性能なツールが充実し、できる範囲がとてもひろがっています。その結果、データ分析の業務以外でも個人の「たのしみ」(趣味)としてデータビジュアライゼーションに取り組むことが比較的簡単にできるようになりました。

データビジュアライゼーション自体に地域課題を解決するほど強力な力はないとおもいますが、議論の糸口になることは確かです。個人の生活者の視点で、日常生活で困っていること、もっとよく理解したいことなどをテーマにデータの可視化に取り組むことは、地域をよりよくすることにつながります。

参加者は社会人の方が中心でしたが、学生も数名来てくれていたのが個人的にはうれしかったです。

わたしのスライドはこちらです。
杉本達應,2016,「地域の可視化をたのしもう」。

ゲストで話題提供された矢崎裕一さん(Code for Tokyo)もスライドを公開されています。

Code for Sagaの牛島清豪さんによる活動レポートです。

データの見える化による地域課題解決ワークショップ第1回目 | Code for Saga

World Data Viz Challenge 2016で発表しました

2016年10月15日・16日に、神戸市国際会議場で開催された「World Data Viz Challenge 2016」2nd Stageで発表しました。

World Data Viz Challenge 2016
神戸市、バルセロナ市連携まちづくり×ICTをテーマとする、データビジュアライズの国際ワークショップ & ツアー

バルセロナで開催された1st Stageには参加できませんでしたが、神戸で参加者のみなさんのプロジェクトを見れてよかったです。国際イベントと銘打たれていますが、スペインからの参加者がいなかったのは残念でした。

キーノートスピーチで、山道佳子さん(慶應義塾大学)によるバルセロナの都市計画の歴史にかんするお話があり興味深かったです。

バルセロナ市は、古くから計画的に都市が設計されていたことがわかりました。自動車が生まれる以前から、とても幅の広い道路をそなえていて、いまでは車道や広場に活用されているのには感服です。現在バルセロナ市は「City OS」というコンセプトを掲げスマートシティで先進的な取組をしています。その行政主導で総合的な「都市づくり」は、日本でいう「まちづくり」とはずいぶん様相がちがいます。ただ貪欲に新しい技術を都市づくりに活かしていくスピード感には学ぶところがありそうです。

神戸市がスマートシティに?連携するバルセロナ市の現在(矢崎裕一) – 個人 – Yahoo!ニュース

わたしが発表したのは、「街のイメージ」を感じることができる観賞型のWebアプリ「bibliomaps」です。青空文庫に収録されているテキストから、神戸にかんする地名が載っている作品をつぎつぎにブラウジングできます。地図上に、原稿用紙で表現しました。未公開ですが好評でしたので、そのうち公開できればとおもっています。

杉本達應,2016,「bibliomaps ビブリオマップ神戸版」(未公開)

オープンキャンパスで模擬講義を担当しました

2016年8月10日の佐賀大学オープンキャンパスで芸術地域デザイン学部の模擬講義を担当しました。

タイトルは、「21世紀のデザインを考えよう」。
短い時間でしたが、「デザイン」という職能の変化と将来についてお話しました。

前半のホートン先生による全篇英語の模擬講義も刺激的でした。
参加した高校生にとっては、現役学生の話や美術館のギャラリートークのほうが身近で面白かったのではないかとおもいます。
今年は学生が1年生しかいませんが、来年度以降のオープンキャンパスでは模擬講義よりも、学生によるプロジェクトの報告などが増えていくとにぎやかでよさそうです。

最高気温38度(!)という暑い日に、全国から多くの高校生に参加していただき、ありがとうございました。

きょうはケータイを忘れてしまったので写真はありません。

日本デザイン学会でポスター発表しました

2016年7月2日(土)、長野大学で開催された「日本デザイン学会第63回春季研究発表大会」のポスターセッションで発表しました。

日本デザイン学会第63回春季研究発表大会
2016年7月2日
於:長野大学

発表タイトルとポスターは、以下の通りです。

杉本達應「手軽に扱えるデータ駆動型地図表現ツールの提案:『DataMapper』のプロトタイプ開発」
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発表の梗概はこちらで公開されています。
http://doi.org/10.11247/jssd.63.0_208

セッションでは、たくさんのご意見をいただきありがとうございました。統計データを可視化するこのデータビジュアライゼーション・ツールは目下開発中ですが、今後公開を目指します。試用されたい方、ユーザーテストにご協力いただける方は、ぜひご連絡ください。

2015/07/23(木)「ものづくりテクノフェア2015」に出展しました

2015年7月23日(木)、アクセスサッポロで開催された「ものづくりテクノフェア2015」の札幌市立大学ブースに出展しました。

北洋銀行ものづくりテクノフェア2015
2015年7月23日
於:アクセスサッポロ

展示したのはつぎの2件です。
「からだとメディアをつかった遊具のデザイン 札幌国際芸術祭2014公式プログラム「コロガル公園inネイチャー」メディアディレクション」 (須之内元洋さん、棟方渚さんとの共同実践)
「市区町村別統計データの可視化手法の検討 カルトグラムを生成するデータビジュアライゼーションWebアプリ開発」

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ご一緒に展示したのは、デザイン学部片山めぐみ先生の研究です。
お弁当箱や洋服など、ハードウェア中心の展示会で柔らかさがひときわ目立つ展示でした。
「五感を通した地域情報発信!〜伝達ツールとてのお弁当デザイン」
「”WEARABLE HOKKAIDO” 〜北海道の景色を着る土産物として洋服デザイン」

ものづくりテクノフェアは、北海道のものづくりの最大の展示会です。はじめて参加しましたが、たまねぎピッカーなど、大型のハーベスター(収穫機)や食品加工機など、北海道ならではの機械がいっぱいあって楽しめました。

DEVELOPMENTAL/オープントークvol.3「子どもたちがコンピュータと出会うとき」を開催しました

2015年6月29日(月)、札幌市立大学芸術の森キャンパスにてトークイベントを開催しました。
平日昼間という時間にもかかわらず、学外からもご参加いただきありがとうございました。

DEVELOPMENTAL/オープントーク「子どもたちがコンピュータと出会うとき」
プレゼンター:朝倉民枝(株式会社グッド・グリーフ)

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はじめに杉本達應(札幌市立大学)からイベントの趣旨説明をおこないました。

プレゼンターの朝倉民枝さんからは、子ども向けのソフトウェア開発で大切にされていることを中心にお話いただきました。

途中で、おはなしづくりアプリ「ピッケのつくるえほん for iPad」を使ったミニ・ワークショップがあり、参加者がふだん取り組んでいることをテーマに課題を解決する絵本づくりに挑戦しました。短い時間でしたが、つくった絵本をそれぞれ披露しあいました。

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この「ピッケのつくるえほん」は、全国の学校や図書館など、いろいろなところで多様な人たちのおはなしづくりに活用されています。こうした活動では、活動全体のデザイン、ICTと非ICTのバランス、過剰な演出や機能をおさえる、使いやすく分かりやすくすることを心がけているそうです。

子どもたちがオリジナルの絵本づくりを通して習得するのは、単なるタブレットの使い方や創作だけではありません。消費するのではなく創造するツールとしてコンピュータに出会うことで、つくる喜びを感じることができます。ワークショップで周りの人たちとのコミュニケーションを通して、自分の内側と外側にあるゆたかな言葉の世界に触れてコミュニケーションの基盤を育てることにつながります。

朝倉さんは、まず「実現したい情景」を思い浮かべて、どうやってソフトで支援できるかを考えるそうです。未来の子どもたちは、どのようにICTを使いこなしているのでしょうか。その情景は、子どもたちの力を信じている大人たちの構想力にゆだねられていると感じました。スマホやタブレットの普及にあわせて、教育でのICT活用は、このところホットな話題です。今回は、そんな時代の波に流されていると見失いがちになるデジタル以前の大事なことを再確認できる貴重な時間になりました。

アンケートのご意見より

イベントの良かった点

  • 朝倉さんがどういう思いでこの活動を行っていて、何を工夫しているのかよく分かったことがよかった。実際に体験できて楽しかったです。
  • めざされている思いのお話から、実体験、発表まで経験できたことです。
  • 実際にやってみることが出来たのが良かったと思います。
  • 実際に自分で絵本を作ることができてよかったです。自分で経験というのが理解しやすかった。
  • 「絵本を読む」という、消費者としての楽しみ方だけでなく、つくる側の楽しみを提供する活動を知ることができてとても勉強になりました。絵本の可能性を感じました。
  • 実際に絵本を作ることを体験できたので、子どももこうやって作っているだと知ることができました。お話もたいへんわかりやすかったです。
  • 子どもという視点からデバイスのあり方、テクノロジーのあり方を知ることができて良かったです。ワークショップをはさんでやるのも良かったです。
  • 問題を解決するための絵本制作というのは、はじめてでしたが、漠然と話を考えるよりも考えやすかったです。また、プレゼントとして子どもが一生懸命に考える姿が素敵でした。
  • 実践できる点。この活動が大切にしている点をきけたことが良かったです。

改善したほうがよい点、気になった点

  • すごく考えて作られているソフトだと感じましたが、操作が難しい部分もあるなと思いました。
  • 時間があっという間に過ぎてしまったので、もっとお話を伺いたかったです。

その他コメント、今後のイベントについてのご要望

  • こども向けのワークショップをぜひみてみたいです。子どもが実際に絵本をつくるようすを見てみたいです。
  • 今後もお誘いいただきたいです。
  • 朝倉さんの考えや、行っていること、やろうとしていることにすごく共感出来ました。これからもこのすばらしい取り組みを意欲的に行ってほしいなと思いました。
  • 自分の研究でも見直せるところを発見できました! ありがとうございました。
  • 一方的な受動関係の中に生きる子供が能動性を発揮するきっかけを作る、というのがとても興味深く聞かせて頂きました。子供のワークショップに参加した事もありますが、放っておいても勝手に作りはじめる創造性を大切にする必要性を改めて感じました。
  • プルスアルハという精神障害を持つ子供向けの絵本制作団体に関心があります。子供時代に受けた経験というのは、その後の未来に大きく影響を与えると思うので、iPadの使い方も今後の課題になると思います。
  • 普段子どもにオリジナルの遊びを提供するサークルで活動していますが、「お絵かき」をさせることが多かったので、このような試みは興味がわきました。思えば小さい頃、お話をつくるときは絵を描くよりリカちゃん人形など元々あるものを使っていたので、それが手軽にできるという点ではテクノロジーを使うのもアリだなと思いました。

最後に、朝倉民枝さんには、お忙しいなか大学までお越しいただき、ありがとうございました。

「ピッケのおうち」ブログにも掲載していただいています。
ゲスト講義 @札幌市立大学

2015/6/29(月) DEVELOPMENTAL/オープントーク「子どもたちがコンピュータと出会うとき」を開催します

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(photos from www.pekay.jp)

プレゼンター:朝倉民枝(グッドグリーフ)
司会・進行:杉本達應(札幌市立大学)

日時:2015年6月29日(月)13:10〜14:40
会場:札幌市立大学 芸術の森キャンパス A棟ゼミ室1

参加費無料。事前申込要。(申込みは締め切りました)

DEVELOPMENTAL/オープントーク、しばらく間があきましたが、今回は大学を会場に開催します。

今回は、神戸から札幌訪問中の朝倉民枝さんをお迎えします。

朝倉さんは、「ピッケのおうち」、「ピッケのつくるえほん」など、子ども向けの良質なデジタルコンテンツを制作し、各地でワークショップを実践されています。また「ピッケとがーこ」シリーズとして、NHK Eテレ「てれび絵本」でも放映されました。「ピッケ」シリーズの活用事例を通して、コンテンツやアプリ開発の経緯やデザインする上で大切にしていることを紹介していただきます。

朝倉民枝(あさくら たみえ)
クリエイター。株式会社グッド・グリーフ 代表取締役。
子供服デザイナーを経て、1991年より3Dコンピューターグラフィックス制作を始める。
当初は主にテレビの仕事、1994年~98年、富士通(株)「TEO-もうひとつの地球-フィンフィン」にCGディレクターとして参加。その後、インターネットにシフトし、(株)富士通研究所にて、コンテンツの企画、ディレクション、デザイン等を手がける。
日本子ども学会理事。CANVAS(子どもの参加型創造・表現活動を推進するNPO)フェロー。
http://www.goodgrief.jp

主催・お問い合わせ先:
札幌市立大学デザイン学部メディアデザインコース 杉本達應研究室
sugi (at) media.scu.ac.jp
*「DEVELOPMENTAL」は杉本達應研究室の研究プロジェクトです。

2014/9/14(日)「クリエイティブ・コーディング・スクール in さっぽろ 2014」クロージングパーティを開催しました

2014年9月14日(日)、テラス計画で公開講座「クリエイティブ・コーディング・スクール in さっぽろ 2014」クロージングパーティ「De_CODE」を開催しました。当日の参加者は、約20名でした。

会場は、テラス計画をお借りしました。ここは、この夏オープンしたばかりの「赤れんがテラス」の一角にあり、道庁をながめることのできるすばらしい眺望のギャラリースペースです。

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札幌のさわやかな夜空のもとのテラス・スペースで、参加者のみなさんの成果物を発表しました。anasazi technologyのDJ、参加者のみなさんやbeatimageによるVJ、持ち込んでいただいたガジェット、田所淳さんのオーディオビジュアル生成パフォーマンスなど、サウンドとともにビルの壁面に投影されたビジュアルを見上げる気持ちのよいパーティになりました。

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この日も道外や道内各地から参加がありました。また、飲み物、食べ物の持ち込みにご協力いただきありがとうございました。飲んだり食べきれなかった分は、みなさんでわけあって持ち帰りました。ありがとうございました。

当初の予想をはるかに超えた充実した講座になりました。このパーティをもって連続講座は終了ですが、この講座でつながったみなさんのコラボレーションなど、あたらしい活動が生まれることを願っています。

公開講座に参加された方の交流の場、クリエイティブ・コーディング・スクールのFacebookグループにもぜひご参加ください。

2014/9/13(土)「クリエイティブ・コーディング・スクール in さっぽろ 2014」第4回を開催しました

2014年9月13日(土)、札幌市立大学サテライトキャンパスで公開講座「クリエイティブ・コーディング・スクール in さっぽろ 2014」第4回「openFrameworksでアルゴリズミック表現」を開催しました。当日の参加者は、18名でした。

講師は、さまざまなクリエイティブコーディングの講義資料をWebサイトで公開されているクリエイティブコーダーの田所淳さんです。

今回は、世界中のクリエイターが活用していて注目されている強力なC++ライブラリopenFrameworksを使用したハンズオンワークショップです。
内容は、わずか半日ながら、openFrameworksの歴史から基本的な使い方、クラスの作成、アドオン開発まで解説するフルコースでした。

田所さんのWebサイトyoppa.orgで、当日の資料が公開されています

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講義の満足度をたずねたアンケート回答全文をシェアします。

  • 自分ひとりだとなかなか始められない言語も、とっかかりのレクチャーがあるだけで大変取りくみやすくなることがわかりました。
  • キホンから応用など、自分で覚える以外のことがたくさんあってよかった。他の人が組んでる様がみられたのもよかった。
  • 聞いた事があるけど、実際に何が出来るのかわからなかったが、作ってみたいモノのイメージができた。
  • OFを使い始めるきっかけになりました。
  • いろいろと応用できそうで、非常にたのしい時間ありがとうございました。
  • プログラムの基礎から、実際に動きを見ながら勉強できる流れだったので、これからプログラミングを始める人にもきかせてあげたい内容でした。

公開講座にご参加された方の交流の場、クリエイティブ・コーディング・スクールのFacebookグループにもぜひご参加ください。

早朝から連休で満席だった飛行機で移動し、ワークショップをしていただいた田所さんに感謝します。
また今回も参加者のみなさんには全国各地からお越しいただき、また積極的に受講いただき、ありがとうございました。

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